COCOAは新型コロナウィルス感染拡大を抑止できるのか?

2020年6月19日、厚生労働省は
「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) 」を
リリースしました。
2020年6月26日現在ダウンロード数は、
のべ417万件にのぼります。
(※1)
このアプリはどういったものでしょうか?
また、どのような効果が期待されるのでしょうか?
1.新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)とは
スマートフォンの近接通信機能(ブルートゥース)を利用して、
新型コロナウイルス感染症の陽性者と
接触した可能性について、本人の同意の下、
通知を受けることができるアプリです。
COCOAとは
「COVID-19 Contact Confirming Application」の
頭文字をとった愛称です。
この「接触」とは
COCOAをダウンロードしたスマートフォンを
持っている人同士が、
「概ね1メートル 以内で15分以上を接触」した場合を
接触としてカウントします。
2.期待される効果とは
マッキンゼー&カンパニーによれば、
韓国は検査と追跡を積極的に行うことによって、
コロナウィルス拡大を
相対的に抑えてきた実績があるそうです。
2月に新興宗教の教会でクラスターが発生すると
政府は国内各地でドライブスルー検査を行いました。
また、検査結果が陽性であった場合は、
クレジットカードの使用履歴や、
携帯電話の位置情報などを利用した追跡調査を行いました。
その後、感染者の周辺で暮らしたり働いたりしている人の
携帯電話にアラートを送るしくみを作りました。

https://www.mckinsey.com/jp/~/media/McKinsey/Locations/Asia/Japan/Our%20Insights/COVID19/COVID-19-Facts-and-Insights-May-6-2020-McKinsey-Japanese-brief.pdf
こうした積極的な検査、
追跡とその他総合的な施策の結果、
図1のように他の国と比べて
1日当たり症例数も百万人あたり20名程度を
最高として現状は低く抑えられています。
3.韓国の追跡方法と日本のCOCOAとの違い
BBCは、韓国では
「国民はすぐに、そうした(コロナウィルス感染者発生の)
メッセージが当局から続々と届くことに慣れた。」
と伝えています。
(※2)
厚生労働省によれば、韓国の追跡は、
位置情報、電話番号などの個人情報を取得し、
データを中央のサーバーに格納するのに対し、
cocoaは個人情報を取得したり、
データをサーバーに移動させない
(情報は携帯電話の中にとどまる)点が異なるそうです。
しかし、
厚生労働省(国)が開発したアプリを使うことにより、
どことなく監視されているような気がしてしまうのも
容易に想像できます。

2018年時点のデータによると、
スマートフォン保有状況は64.7%です(図2)。
大まかな計算ですが、
日本の人口を1億2,000万人と仮定すると、
概ね7,764万人がスマートフォン
を持っている計算になります。
前述のとおり、2020年6月26日現在ダウンロード数は、
のべ417万件ですので、
現在はスマートフォン保有者の内
5%のみの人がcocoaを利用している格好です。
4.COCOAが効果を発揮するには
加藤大臣は
「利用する人が増えれば
増えるほど効果は高まっていく。
個人情報の入力の必要がなく、
プライバシーに最大限配慮した仕組みに
なっていることを理解していただき、
さらに普及に努めたい」
(※3)
と発言しています。
韓国のように、感染拡大抑止の効果を挙げる為には、
もっと多くの携帯電話に
ダウンロードされることが必要でしょう。
現状は「試作」であるためか、
厚生労働省も積極的な打ち出しを行っていません。
また、個人情報などの安全性が担保されていることが
「実感」できないと、利用者数は増加しないと思われます。
プライバシーへの配慮がなされていることの浸透と、
ダウンロード数増加を実現させない限り、
COCOAの効力発揮は難しいと推察されます。
参考文献
※1
厚生労働省のHP 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)COVID-19Contact-Confirming Applicationhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html
※2
BBCのHP「韓国で新たな国内感染者「ゼロ」に 新型ウイルスで日常が様変わり」https://www.bbc.com/japanese/52489356
※3
NHKのHP「接触確認アプリ「COCOA」 3日間で270万件ダウンロード」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200622/k10012479501000.html
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