適職を「探してばかり」の人たちに欠けた要素
厚生労働省の調査では
「大卒の3年以内離職率は32%、高卒では39.2%」
という結果でした。
(※1)
つまり、
新卒就職後3年以内の離職者は、
大卒で約3人に1人、
高卒では2.5人に1人ということになります。
この数字は企業に取っても
採用数の増加や育成コストの負担増となりますが、
離職した本人達に取っても大きな代償を払うことになります。
そこでこの記事では、
どうすればこのような結果を回避できるかを考えます。
この記事はこんな方にオススメです
- これから新卒として仕事を探す学生の方
- 企業で新卒採用をする人事担当の方
なぜ、新卒就業者が僅か3年以内に再び、適職探しをはじめるのか?
独立行政法人労働政策研究 ・ 研修機構の報告に
よると若年男女共通の主な離職理由は以下3点です。
(※2)
- 労働時間・休日・休暇の条件が良くなかったため(男性 31.8%、女性 28.7%)
- 肉体的・精神的に健康を損ねたため(男性26.9%、女 性 29.3%)」
- 自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため(男性 28.4%、女性 20.4%)」
次に個々の離職理由に対して
離職者側と採用側は、どうすべきかに答えます。
①の労働条件が悪いという理由で早期離職する人は、
就職セミナーや企業との面接で、
就業条件について
しっかりと聞いていなかったのが原因です。
特に名の知れた一部上場企業は、
労働条件が良いと信じ込んでいる人がいます。
しかしながら配属先によっては
季節要因や販売環境の変動により、
労働条件が偏ることがあります。
このような場合、離職する側は
いきなり退職するのでは無く、
労働条件が悪いことを
企業側に伝えることです。
せっかく、
苦労して入った会社を
簡単に手放すのはもったいないです。
企業側としてもこのようなケースを無くすため、
長時間労働をさせない意識改革、
労働条件が偏らない組織作りが必要です。
②の健康を損ねたという理由で早期離職する人は、
プライドが高い優等生タイプに多く、
小さな失敗に押し潰されてしまった、
あるいはハラスメントに近いことを
受けたことに大きく反応したことが原因です。
一般的には周りに相談して事なきを得るのですが、
プライドが高い人は相談できる人がいないため、
自分で抱え込んで健康を害したと考えます。
企業としてもこのようなケースを無くすため、
定期的なメンタルチェックや
先輩社員メンターの導入、
各種ハラスメント撲滅など職場環境の改善が必要です。
③やりたい仕事と異なる内容
という理由で早期離職する人は、
自分の中でキャリアアップの就業モデルが
確立したタイプに多く、
自己の持つ業務範囲を外れると
すぐに離職することになります。
企業側から見ると新卒の若年者は
まだスキルや経験値が低いため、
勉強期間中との認識です。
従って企業側は新卒の若年者に
責任ある仕事を与えないのが一般的です。
つまり、この問題は企業側の仕事の与え方と
新卒の若年者側と仕事の受取り方に
ギャップが生まれるのが原因です。
対策としては双方がコミュニケーションを密にして
中長期的なキャリアアップのスタイルを
確立することが必要です。
ポジティブ思考があなたの未来を拡げる
今回、適職を探してばかりの人に欠けた要素
と言う観点から離職側と企業側の両面を考えてみました。
世界的に流行したコロナ渦の影響で
仕事そのものや働き方を
変わらざるをえない状況にあります。
しかしながらこの状況を
ポジティブに捉えて速やかに行動することが
個人だけで無く、
あなたを取り巻く社会を変える原動力になります。
参考文献
※1 厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」調査結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00002.html
※2 独立行政法人 労働政策研究 ・ 研修機構の報告では「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」で男女共通の主な離職理由は以下の3点です。
①労働時間・休日・休暇の条件が良くなかったため(男性 31.8%、女性 28.7%)
②肉体的・精神的に健康を損ねたため(男性26.9%、女 性 29.3%)」
③自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため(男性 28.4%、女性 20.4%)」
https://www.jil.go.jp/institute/research/2017/documents/164.pdf
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