あなたは、どこで働くと一番、パフォーマンスが上がりますか? ~オフィスに求める役割、再考の時期~
在宅勤務の浸透と共に、
今までと同様の広いオフィスは不要になりつつあります。
この記事では、
オフィスの潮流、
それを受けた従業員側の考え、
会社側・従業員側双方の課題について紹介していきます。
デスクワーク系会社員の皆さん、
これからの「働く場所」の未来を一緒に覗いてみましょう。
1オフィスの潮流 縮小・分散・移転
《都心オフィス面積の縮小》
2020年7月6日、
富士通は3年でオフィス面積を半減させ、
全国の各エリアごとに
中核オフィスやサテライトオフィスを設けることを
発表しました。
これは「働き方改革」の一環であり、
同時に通勤定期券代支給廃止、
テレワーク手当の支給なども発表されました。
(※2)
《密集を避けて分散》
ファンケルはコールセンターを
1フロアから5フロアに分散させ
面積も広げました。
加えて座席間隔は約2メートルの距離をあけました。
また、味の素は密集を避けるため、
フリーアドレスのオフィス座席を半減させました。
(※3)
なお、筆者が勤務している会社が入居している
オフィスビルのエレベーターホールにも
「距離を保って」エレベーターを待つように
看板が掲示されています。
また、エレベーターが混雑している時は
一台後のエレベーターに乗るような風潮が
形成されつつある段階にあるよう感じます。
《移転》
前出の富士通と同様、
都心のオフィスの縮小に伴い、
サテライトオフィスを設する企業も
増えつつあります。
野村不動産では
サテライト型シェアオフィスの契約件数が
2020年2月は270社だったのに対し、
2020年7月10日現在では470社に大幅増加しています。
増えるニーズに応える為、
JR横浜線「町田」駅や小田急線「相模大野」駅近くなどの
郊外を中心にサテライト型シェアオフィスを
新しく設置していくことを発表しています。
(※2)
2.転居を考える従業員
その場合、「通勤時間が長くなることを許容する」
と回答しています。
従業員側も移転(転居)を前向きに考えているのです。
背景には、会社業績悪化に伴う収入減少などに備え、
物価水準の低い郊外に住まうという面も
少なからずあるでしょう。
3.会社は「オフィスに何を求めているのか」、従業員は「どこで働けば一番パフォーマンスが上がるのか」
新卒採用コンサルティングを手掛ける
Legaseed社の代表 近藤悦康氏は
「事務作業をするためのオフィスはもはや必要ない」
と言い切ります。
2020年3月末から、同年6月末までの間、
掲社全社員は在宅での勤務を行いました。
在宅勤務期間中の2020年4月末に、
従来よりも広いオフィスに移転しました。
近藤氏がオフィスに持たせた役割は下記3点です。
- 社員が来たくなる場
(自宅では働きにくい社員を想定) - 顧客が来たくなる場
(オフィスツアーを実施し、歴史や価値観を伝え会社への信頼感を醸成) - 学生が来たくなる場
(優秀な人材を採用)
会社側は「何をオフィスに求めるのか」
をしっかり定める時期に差し掛かってきています。
従業員側は
「どこで働けば一番パフォーマンスが上がるのか?」
と尋ねられた時にこたえられるよう、
準備を勧めましょう。
テレワークが
思いのほか急速に取り入れる企業数が増えた例と同様、
「働く場所」を選べる働き方は、
思いのほか近い未来かもしれません。
自分なりの回答を出せるよう、
許される範囲内でいろいろな場所で全力で働き、
自分自身の労働成果を検証・分析しましょう。
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参考文献
※1日本経済新聞のHP「働き方改革の富士通、定期代廃止にオフィス面積半減」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61233460X00C20A7000000/
※2日本経済新聞のHP「新常態でオフィス変貌 縮小だけでなく分散・3密対策も」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61360890Z00C20A7MM8000/
※3日経新聞社のHP「新常態でオフィス変貌 縮小だけでなく分散・3密対策も」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61360890Z00C20A7MM8000/
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